【12年ぶりの池袋新店】B-DASHはアングラ砂漠のオアシスになる

2023-11-18

追記(2023/11/26)

正式オープン予定日が公表されたのでお知らせしたい。

アングラ不毛地帯としての池袋

アングラ砂漠に恵みの雨が降り注ぎ、いよいよオアシスが誕生する。
アンダーグラウンドの真空地帯とでもいうべき池袋に12年ぶりに新しいお店がオープンすることが明らかになったのである。

以前コラムでも取り上げたように、2011年にクローズした「BUG」というお店を最後に、池袋は10年以上に渡ってアンダーグラウンドなお店が存在しない状況にあった。その池袋に新店がオープンするというニュースが、界隈に大きな衝撃を与えたことは説明するまでもない。

【不毛地帯】池袋のアングラ衰亡史

現在調査中であるアンダーグラウンド史の研究結果に上記コラムを合わせて概説すると、いまのアンダーグラウンドのルーツとなるお店の一つに、1992年に歌舞伎町に誕生したドールというカップル喫茶がある。ドールの影響を受けたお店は歌舞伎町に瞬く間に広がると同時に、池袋でも「カップル喫茶ラッシュ」と呼ぶべき事態が発生する。

【ハプニング全史】カップル喫茶の受難史

上記コラムにもあるとおり、1990年代半ばにはアイアイ傘やXという人気店が誕生し、池袋はカップル喫茶のメッカとなる。
(余談ではあるが、新宿のオリーブ21の原型となるオリーブも同期時に新宿でオープンしたものと考えられる)

しかし2000年以降にカップル喫茶からハプバーにトレンドが以降するなかで、池袋にもいくつかのお店が誕生するものの、前出の「BUG」が2011年にクローズすると、以降は新しいお店がオープンすることもなくなり、一転して池袋のアンダーグラウンドは壊滅状態に陥る。

それが池袋をアングラ不毛地帯と形容した所以である。

その池袋に12年ぶりに誕生するお店が、今回のコラムで取り上げる「B-DASH」である。
B-DASHは池袋というアングラ砂漠に突如として現れたオアシスであるといっても過言ではないだろう。

40坪超、そして界隈のレジェンド

B-DASHはXのポストによれば、12月中旬にプレオープンし、40坪以上の店舗スペースとなるようだ。

もっとも、「10年以上ぶりに池袋に新店がオープン」することや、「40坪以上の店舗スペース」だけがB-DASHの注目ポイントではない。

アンダーグラウンドに豊富な経験や人脈をもつスタッフが店舗を運営するということが、実のところ界隈では話題になっているのだ。

ここで以前コラムで書いた内容を引用しよう。

【秋葉原ラブソング】女性課金時代とハプバー

それでは、従来のハプバーはオープン当初、どのように集客していたのだろうか?
実はハプバーの経営が安定するといわれる、1年〜2年の間は、ひたすら単女を呼び込むという、力技の営業を続けていたのである。

具体的には、単女が来店した場合、通ってもらうように丁寧に接客し、場合によっては、LINEの連絡先などを交換し、来店勧誘を続けるという地道な努力の積み重ねで成り立っていたのだ。

そのようにして、いわゆる「遊ぶ単女」が安定的に店に居付く状態を作り、質の良い単男に単女を効率的に配分することにオープン当初はリソースを割いていたのだ。

そして、それなりのレベルの単男が定期的に来店し、界隈での評価が高くなって、来客が増えて経営が軌道に乗るまでには、2年はかかると言われていたのである。

すでに他店で遊べる単男がわざわざ単女のいない新店に移ってくることは少ないため、ハプバー界隈のパワーバランスが変化するのを待ちつつ、少しづつ集客力を獲得するしかなかったのだ。

つまり、アングラ遊びとしてのハプバーが、あまり情報を外に出さずに集客できるのは、2年間にわたって営業を継続出来るだけの充分な資本力と、店長やスタッフの個人的な力量によるものであったのだ。

実のところハプバー成功の明暗を分けていたのは、スタッフの力量によるところが大きかったのだ。いまは経験豊富な人材がいない状況で、ハプバーという看板だけを頼りに店をオープンした結果、ユーザーが全く定着せずに早期クローズに追い込まれるケースも少なくないように思う。

この点、B-DASHはそのような心配とは無縁だ。むしろ界隈のレジェンドともいうべきスタッフがそろっているので、オープン前にも関わらず、期待値が高くなっているのだ。

新店舗の話になると、「場所」の次にテーマに上がるのは、「誰がお店を運営するのか」という話題である。
詳細は割愛するが、B-DASHの場合は池袋にオープンすることよりも、お店を運営するスタッフに、界隈の期待や関心が集まっているのである。

さて、ここまでオープン予定の、B-DASHについて分析を進めてきたが、現時点ではWebサイトもなく情報も限られていることから、ここではいったん筆を置き、新たな展開があった際に追記することとしたい。

B-DASHが砂漠を潤すことに期待を寄せて――

【了】

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