公式LINEサービスの開始
錦糸町ジャバウォックイーストは、男性向けの公式LINEサービス開始を発表した。
一定の条件を満たして、LINE登録が許可された男性に対して、女性の来店情報をリアルタイムで配信するというのである。
本サービスの導入は、男女比を適正にキープすることが目的であるという。
このようなサービスをオープンかつフェアに展開できるのは、錦糸町ジャバウォックイーストが、リーガル上クリーンな業態であることが大きい。
実際のところ、旧来のアングラ店においても、一部の常連にだけ、秘密裏に来店情報を通知することは珍しくなかった。これはマッチング比率を上げて、顧客満足度を向上させることが目的であったように思う。
ジャバウォックイーストの公式LINEも、男女ともに満足してもらう為の措置であるが、このサービスをオープンに展開できるのは、同店ならでは強みとなるだろう。
本サービス導入が店の活性化にどのように繋がっていくのか、注意深く見守っていきたい。
営業時間の延長について
やきとりさんきゅう錦糸町、及びジャバウォック・イーストの営業時間変更が発表された。今回のコラムでは、その戦略的意義と現況分析について考察したい。
やきとりさんきゅう錦糸町については、クローズが23時から25時までに延長される。つづいてジャバウォック・イーストについては、昼営業を始める一方、時間の定まっていなかったクローズ時間を25時とする。
このような変更は実質的には営業時間の延長と考えることができる他、グループ他店との連携を念頭に置いたものであると推測できる。
そのうえで、終電後のニーズを取り込むという、戦略性が強く感じるられる施策である。じっさい他店へのハシゴによって、チャージ料がディスカウントされるキャンペーンが同時に展開されていることからも、そのことは明らかである。
ところで興味深いのは、ジャバウォック・イーストの動向である。25時クローズとしたのは、終電後に来店し、始発を待つ女性客について検討を重ねた結果であるように思う。女性無料をうたうジャバウォックの集客力が強くなってしまえば、近隣同グループのBARに悪影響を与えてしまうと懸念した可能性があるのだ。
もっとも、25時クローズにより、「アングラ出会いBAR」というコンセプトがより明確化したと、ポジティブに捉えることもできる。終電で帰るか、「連れ出し」に期待するかということを、どこかのタイミングで判断しなければならないからだ。いずれにせよ、今までのように、とりあえず始発まで店で過ごすということは出来なくなる。
昼営業のスタートについては、どのように考えるべきだろうか。
業態は異なるものの、錦糸町ノクターンが早々に昼営業を始めたことを意識したと考えられる。つまり錦糸町の三角公園というスコープで集客を捉えた場合、昼の時間帯には、伸び代があると判断したのではないか。
一連の営業時間変更については、エリア内でグループ展開していることの強みを最大限に活かした戦略であると評価できよう。とくにジャバイーストの25時クローズについては、当初よりその可能性を見込んでおり、データが出揃ったタイミングで迅速に判断したものと想像できる。ORCAらしいスピード感である。
今回の営業時間変更が、錦糸町界隈に及ぼす影響については、引き続き観察していきたい。
錦糸町=アングラ大共栄圏へ 2024/04/03追記
4月4日〜4月6日までの3日間、錦糸町ジャバウォックイーストがプレオープンする。
3月30日に営業を終了した同グループのコンカフェを改装し、業態転換を図ったうえでの再出発になる模様。
1週間程度でリブートさせるスピード感や、渋谷ジャバウォックの姉妹店を錦糸町に出店させるという企画力は、流石という他ない。
3月22日にグランドオープンした錦糸町ノクターンの集客力を勘案した的確な経営判断であったように思う。錦糸町マーケットに拡大の余地は残されていると見込んでいるのだろう。そうであるなら、私もこの見方には同意できる。
このように考察すると、ジャバウォック・イーストは盤石であるにも思われるが、相応のリスクを背負った出店であるようにも考えられる。
それは近隣に所在する同グループBARの女性客が、ジャバウォック・イーストに流れてしまうリスクが残されているからだ。店のコンセプトが異なるとはいえ、女性にとって、入場料無料のジャバウォック・イーストは魅力的だろう。
このことにより、ジャバウォック・イースト以外の同グループBARは、女性客の売り上げが見込めなくなるだけでなく、女性客減少につれ、男性客の足も遠のいてしまうリスクを抱えることになる。
要するに「カニバ」ってしまうのだ。
(共食いを意味する「カニバリゼーション」由来の言葉)
当然のことながら、既存の同グループBARと差別化することが、ジャバウォック・イーストとって喫緊の課題に挙げられる。
もっともそのような課題を見越したうえでの出店であると考えれば、今回の出店は、差別化を図る自信や、錦糸町マーケット拡大への期待感の表れといえるだろう。
いずれにせよ、いわゆる「三角公園」の周辺には、顧客属性が比較的近いと想定されるお店が密集することになる。ノクターン、ノンハプバーもぐら、そしてジャバウォック・イーストの3店舗だ。それに加えて、大箱のSMバーや、フェティッシュバーなど周辺にあるという状況である。
たとえば今後、錦糸町が「アングラシティ」として、週刊誌に取り上げるような機会があれば、錦糸町のパイは大きくなっていくことだろうし、それが実現されるように一致団結して取り組んでいかなければならないと思う。
「錦糸町=アングラ大共栄圏」構想である。
共存共栄が成功への近道ではないだろうか。
🍢くんのスーパードライプレイ 2024/04/03追記
ここで話題を一転して🍢くんに移そう。🍢くんといえば、渋谷ジャバウォックの常連であり、「ジャバ王」を僭称していることで有名である。
ジャバ王こと🍢くんによれば、独自に「ジャバ攻略法」を開発し、それを店内で実践することで、誰よりもお店を楽しんでいるというのだ。
「擬似プレイ」がそれである。
ご承知のとおり、ジャバウォックは店外で関係を深めることを前提としたお店であり、既存アングラ店のように実践を想定したクローズドな空間ではない。
そこで🍢くんの生み出した手法は、擬似プレイである。それはそのままの格好で実際にひとりで身体を動かしながら、実践を想定したプレゼンテーションを行うというものである。
このワンプロセスを介在させることによって、店外でのミスマッチを回避できるのだと、🍢くんは言う。
しかしそこは現在は既存アングラ店から距離を置きつつも、かつてはカレー屋さんの2階で研鑽を積んだ🍢くんである。
女性が擬似プレイに満足すればそれで十分であり、連れ出しはしないというのである。つまり擬似プレイによって、現実の欲求が満たされちまうというのだ。
「女性の感情がウエットになっても、🍢くんは常にドライ」
小瓶のスーパードライを飲み干しながら、🍢くんはそう語るのであった。
西でジャバ王の放つ御光が、東にも届くことを祈りたい。
東のジャバ
新しいアンダーグラウンドのスタイルが、西から東へ伝来するーー
渋谷のアングラ出会いバー、ジャバウォックに姉妹店が誕生。錦糸町にジャバウォック・イーストがオープンすることが発表されたのだ。
今年に入ってからというもの、錦糸町は目覚ましい発展を遂げている。
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【錦糸町】変態バーから大箱SMバーまでの20年史
オープンしたばかりのノクターンが連日での大賑わいとなったも、地域人気店のノンハプバーもぐらも、新宿への進出を果たし、新しいお店を構えるのだ。
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【ハプニングを止めるな!】錦糸町ノクターンの挑戦
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【ノンハプバー新宿進出】もぐら / 都会(カレー屋の2階)へ行く
錦糸町は今までにない熱気に包まれているといっても過言ではない。ジャバウォックは、そのような上昇気流を上手く捕まえた格好となる。
ところで「アングラ出会いBAR」を看板に渋谷でオープンしたジャバウォックは、若年層をターゲットにした戦略が集客力の基盤となっているように思える。
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【アングラ出会いBAR】渋谷ジャバウォックの研究
アンダーグラウンドの世代交代にいち早く対応し、若い層のニーズをうまく取り込んだことが成功の要因となったと考えられるのだ。
渋谷で奏功した戦略を、今度は錦糸町でも実践するということだろう。錦糸町といえば、ORCAグループの御膝元と言っていいほどグループ店が多い。これらの店舗や渋谷店との連携によるシナジー効果は十分に期待できる。
現況の錦糸町についていえば、「三角公園」周辺に、SM BAR、フェティッシュBARなども含めたアンダーグラウンドなお店が密集しており、供給過剰を懸念する声もあるだろう。
しかし世代交代が進む中で、20代へのリーチはまだ十分ではなく、マーケット拡大の余地は存在するように思える。
アンダーグラウンドを巡る状況は激的に変化しつつあり、無意識のうちに、私たちの感性もこれに順応しつつある。たとえば、YouTuberが顔と店名を出して、お客の人数や比率などの状況をレポートして人気を博している。なかには再生回数が10万回を超えるような動画もある。また開店直後より、店の構造がXやブログで投稿されることも珍しくなくなった。
もはや「アンダーグランド」と称される空間は、日常生活に存在するありとあらゆる店よりも、情報公開が進んでいるように思える。
しかし、現実と言葉にねじれが生じているような状況にあってもなお「アンダーグランド」という言葉の持つ魅力は、私たちを惹きつけて離さないのである。
そのような感性や時代の空気を上手くとらえたのが、ORACグループ、そして渋谷ジャバウォックであったのではないか。以前コラムで書いたとおり、攻めの経営を貫いている。
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【店舗分析】orcaグループの歴史と、圧倒的な「攻め」の経営
ジャバウォックイーストについては、所在地や料金システムなどの詳細が判明次第、改めてコラムでお伝えしたい。