【秘史解禁】上野のアングラ全史

2022-10-29

追記(2022/12/14)

今日(こんにち)の上野は、盛期ルネサンス1美術史において、イタリアのルネサンス芸術の最盛期(1450年〜1527年)を指す言葉である。前期はメディチ家が支配するフィレンツェによるフィレンツェ派、後期はローマ教皇ユリウス2世による芸術家たちをパトロンとした時期で、活動の中心は、それまでのフィレンツェからローマに移った。このユリウス2世や、後のメディチ家出身の教皇レオ10世などはルネサンス教皇と呼ばれる。(Wikipedia)の様相を呈している。

確かな生命力を伴いながら創造的に成長を遂げているのである。

その中心はポストコロナ渦にオープンした対照的な2つお店だ。

ひとつは2021年にオープンし、第3回 東京ハプバーランキングで一位の栄冠を手にした「パピヨン」。

【愛妻家】パピヨン阿部店長はハプバーの未来を見据える

もうひとつは2022年にオープンし、洗練された内装や革新的なグルメイベントが話題になった「ハーネス東京」である。

【ハーネス東京】革命(あるいはカーニバル)としてのグルメイベント

これらの2つの店に共通するのは、SNSマーケティングに長けていることだろう。

実際のところ、同店をテーマにしたコラムも非常にアクセスが多い。

ところで、20年超の老舗も多い新宿はポストコロナにおいて、未だ復興の途上にあるように思える。歴史的な蓄積が足枷になっている感も否めない。

その点、上野の2店舗は自由な発想で新しい風を上野に吹き込んだといえよう。

コラムの注目が高いのもそれが理由であるに違いない。
時代が求めているものに応えているのである。

ルネサンスは「再生」を意味する言葉だ。

新しく自由な発想により、いま上野は再生を遂げている。

そのことは続くコラム本文をご覧いただければ、より明瞭になるだろう。

コラムに追記するために筆を取った動機はそれである。

上野から興るルネサンスに期待しつつーー

錦糸町から上野へ

ハプニングバー全史の一環として錦糸町を取り上げたコラムが好評を博している。

【錦糸町】変態バーから大箱SMバーまでの20年史

コラムでも記したとおり、錦糸町はハプニングバーの閉店が相次ぎ、店舗数が4店舗から2店舗に減少した結果、新宿に次ぐハプニングバーのメッカとしての地位を失った。

【錦糸町転生】ハプニングからフェティッシュへ

その錦糸町に代わり台頭したのが上野である。

今回のコラムは、上野のアングラの歴史について詳述するとともに、今後の展望について予想していきたい。

上野の店舗リスト

まずは店舗の一覧である。


一覧表は以前にコラムで公開したリストから上野だけを抽出したものだ。
(まだまだ作成中であるので、情報をお持ちの方のご協力をお願いします)

スペース「ハプニング全史」の配信と「全店舗リスト」の公開について

以前にも紹介したとおり、ハプニングバーが誕生したのは2000年以降であり、それ以前はカップル喫茶が主流であった。

【ハプニング全史】カップル喫茶の受難史

ハプニングバー誕生以前は、城、Angel、キャッツ愛というカップル喫茶が上野で営業していたのである。
(こちらのお店の営業期間についても情報を募集中である。)

もっとも、90年代には「逆ナンパ喫茶」という業態もあり、浅草ではあるものの、ドリームという店も存在した。
(ドリームはその後、新宿に移転し、その跡地が九二五九になっている)

はじめて、上野にハプニングバーが誕生するのは、2007年のALTEREGOである。
2000年にハプニングバーが誕生したことを考えると、上野はハプニングバーの後発地帯であったことが判る。

なお、2000年にハプニングバーが誕生した経緯について、下記コラムをご参照いただきたい。

【ハプバー考古学#03】Le Grand Bleu 〜深く潜る
【はじまりの記憶】ハプニングの起源について

2000年以降の流れを追ってみると、新宿に次ぐハプニングバーのメッカは、意外なことに、六本木と池袋であった。
(池袋と六本木についても別稿でとりあげたい)

それは六本木や池袋には、もともとカップル喫茶が多く、六本木はやや敷居の高そうな店が多く、良心的な価格で遊べるのエリアが池袋であったからだ。

2007年オープンのALTEREGOがいつまで続いたのかは情報募集中ではあるが、その次にオープンしたのは、2009年に浅草で営業を始めたArcadiaである(流れを受け継ぐSという店が2021年に御徒町でオープン)
そして、2010年には、Dark Night(現在のハニートラップと同じ場所)、2012年にはKUNKUN(クローズ後の跡地は、私のハーモニカ)がオープンしている。

つまり、2010年代は上野と御徒町には3店舗(私のハーモニカが2017年にクローズしてからは2店舗)しかハプニングバーがなかったのである。

状況が一転するのは、2020年代に入ってからだ。
2021年にはパピヨン、2022年にはハーネス東京がオープンするのである。

そして、2022年に錦糸町でアフロディーテとノーダウトがクローズし、上野と錦糸町の立場が入れ替わったというのが、現在までの経緯である。

【物語の終焉】錦糸町アフロディーテ(サキュバス)とは何だったのか?
【錦糸町ショック】ノーダウト、7月末にアフロディーテと同時閉店

もっとも、錦糸町でアングラの灯が消えかかっているのではなく、大型のSM Barがオープンしたり、ノンハプバーもぐらの新業態がオープンするなど、多面的に発展しているのである。

その一方で、上野・御徒町は限られたエリアに、それぞれ特徴のある5店舗が密集する激戦区となったのだ。

今後の上野

上述のとおり、上野・御徒町エリアは5店舗がひしめき、新宿に次ぐハプニングバーのメッカとなった。
全てが人気店あり、切磋琢磨していることから、新たなお店ができる余地は低いだろう。

新宿に比べれば、深夜帯に人の出入りは少ないものの、そのぶん早い時間から人も多く、終電までの間に集中して、お店を楽しむことができるとも言える。

共存体制のまま、どのお店も営業が続いてほしいと願うところである。【了】

【更新履歴】
2022/10/19

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    美術史において、イタリアのルネサンス芸術の最盛期(1450年〜1527年)を指す言葉である。前期はメディチ家が支配するフィレンツェによるフィレンツェ派、後期はローマ教皇ユリウス2世による芸術家たちをパトロンとした時期で、活動の中心は、それまでのフィレンツェからローマに移った。このユリウス2世や、後のメディチ家出身の教皇レオ10世などはルネサンス教皇と呼ばれる。(Wikipedia)

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