【研究】藤沢コスタのオープンと、リアリティーのFC展開

藤沢コスタのリニューアルオープン

2月1日、藤沢コスタがオープンする。
表立って謳ってはいないものの、所在地は藤沢リアリティと同じであることから、藤沢リアリティが藤沢コスタに店名を変えてリニューアルオープンすることになる。

1月30日は姉妹店として川崎エスケープもオープンしているほか、Webサイトには関内ビレッジも姉妹店として記載されていることから、2月1日にヴィレッジグループ(便宜上このように記す)が本格的に始動したと言える。

【京浜地区の地殻変動】川崎エスケープのオープンについて

本稿では、前半で藤沢コスタと同店が所在するヴィレッジグループを概説し、後半ではヴィレッジグループがもともと属していたリアリティーグループと同グループのFC展開について解説していきたい。

藤沢リアリティから藤沢コスタへ

藤沢リアリティーは、リアリティーグループのFC店として、2007年にオープンし、2023年2月1日に独立し、藤沢コスタに店名を変更した。

姉妹店は1月30日オープンの川崎エスケープと、2017年オープンの関内ヴィレッジがあり、同店と合わせてこれらを3店舗を便宜的にヴィレッジグループと呼びこととしたい。

Webサイトのデザインや店舗ロゴなどは、関内ヴィレッジのものに同一されいることから、関内ヴィレッジを中核としたブランディング戦略を打ち出しているようだ。

このようなイメージ戦略により、前身店が2007年オープンの老舗であったという「重さ」は完全に払拭することに成功しているように思う。

姉妹店の存在を明示することは、ブランディングを図る上で有用である。後述するリアリティーグループはFCを展開していたが、運営は加盟店の裁量に委ねられており、このような統一感が乏しかったことから、この点を大幅に改善することが、当初から念頭にあったものと思われる。

リアリティーとフランチャイズ戦略

リアリティーグループの成立は2003年と20年前である。Webデザインや店舗ロゴに時代を感じさせるのはやむを得ないだろう。

リアリティーグループの最初の店舗は横浜リアリティーであるが、2008年には現在の横浜Pureという店名に変更している。

同業態の元祖が2000年の新宿ルグランブルーであることを考えると、ややタイムラグを感じるところではあるが、おそらく神奈川県では初の出店であったと考えられる。
(もっともそれ以前にカップル喫茶はあった)

同年の2003年には、現在も営業している厚木リアリティーがオープン。同店はリアリティー名前を冠するもっとも古い店となる。

翌年2004年は新宿リアリティーと赤坂リアリティーがオープンする。現在は両店ともクローズしているが、かつてリアリティーグループは東京へ進出していたのである。

2006年には聖蹟桜ヶ丘リアリティー(クローズ)、2007年には藤沢リアリティーがオープンしている。

その後は平和島リアリティ(営業期間は調査中)、2013年には沖縄リアリティーが営業を開始している。

またリアリティーブランド以外でもFCを展開しており、2004年にはカップル喫茶のThe Gate、2017年には関内ヴィレッジがオープンしているのである。

FCという選択肢

本稿では触れなかったが、かつては「鍵」というグループがあり、全国でFC展開していたことから、ノウハウの蓄積やブランディングが難しい地方や東京郊外での出店にFCは有利であるように思う。

地方で出店を検討している事業者にとっては、東京のように他店のとの差別化を図る必要ないので、確実にオーソドックスな店舗経営を実現できるFC加盟は、有効的な選択肢である。

リアリティーグループもかつての鍵グループのように、積極的に全国展開できれば、面白い流れができるだろう。

神奈川のリアリティーとヴィレッジの2つのグループについては、今後も注視したい。

なお、リアリティーグループについては、営業期間などが不明瞭な点もあるので、情報を提供いただければ幸いである。

【了】

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