追記(2023/05/07)
渋谷ミルフォイユが深夜営業を開始したことに伴い、
『【渋谷ミルフォイユ】新店の10時オープン・24時クローズという挑戦』
というコラムのタイトルを変更している。
同店は本格的にオープンして、そろそろ2ヶ月程度になるが、掲示板の書き込みやTwitterでの反応は上々のようだ。特に日々Twitterに投稿される、グルメ写真は話題になることが多い。
提供される料理のメニューは、麻婆豆腐、ラーメン、パスタ、グラタン、生姜焼き、ケーキ、パフェなどレパートリーが豊富であるだけでなく、どれも味に定評があるからだ。
渋谷ミルフォイユは食べログのTOP5000に挑戦するのではないか?
そのような冗談を言いたくなるほど、同店が料理にかける熱量は圧倒的であるように思えてならないのである。
もっともオーナーシェフはフランスで修行を積んだパティシエでもあるから、もしかしたら、ミシュランへの掲載を狙っているのかもしれない。
渋谷ミルフォイユが料理を通じて発する情熱から、オーナーシェフがお店にかけるロマンを感じるのは私だけではないだろう。
少なくとも「界隈のミシュラン」であれば、覆面調査員が多数来店し、Twitterで絶賛している現状にある。
しかし、オーナーシェフは食べログにもミシュランにもおそらく興味はないだろう。
「本当に美味しい食べ物や楽しい空間は、秘密の場所にしかない。」
ということをオーナーシェフは人生経験のなかで熟知しているようにも思えるし、そのような場所を実現するために、渋谷ミルフォイユを作ったと考えられるからである。
界隈ミシュランの三つ星店、渋谷ミルフォイユの今後に注目したい。
追記(2023/03/17)
以下のとおり、オープン日が発表されたので、別途コラムを公開させていただいた。
-
-
【会員制ダイニングバー】渋谷ミルフォイユの研究
追記(2023/02/19)
コラムを追記しなければならないほどの衝撃的な事実が判明した。
昨年12月にオープンしたと見られていた渋谷ミルフォイユは、オープン準備中であったのだ。
今回のコラムでは、匿名を条件に寄せられたいくつかの情報を総合して、同店に関する情報を取り上げていきたい。
3月下旬のグランドオープンを見込んでおり、現在は「内覧可能」であるほか、オフ会のスペースとして店舗を提供しているというのである。
オフ会での店舗提供についてはインパクトが大きいようで、すでにオフ会の実施も予定されており、同イベントを告知したTwitterのインプレッションは3万を超える大反響となっている。
また、営業時間については、カラーズと同様に24時間営業を予定しているとのことである。
もうひとつ興味深いのは、同店オーナーは、もともとケーキ職人であり、フランスでの修行経験もあるというのだ。
店名のミルフォイユ(日本語では一般的にミルフィーユ)も同氏の経験から命名されたものであるという。
同店が「会員制ダイニングバー」を標榜しているにも納得できるところである。
実際に中華や洋食など様々な料理が提供されるというのだ。
事前に予約オーダーすれば、手作りによる本格的なケーキも店内で楽しむことができるという。
また、Webサイトについても準備中であり、グランドオープン前には公開されるようだ。
そのため現在は電話にて内覧を受け付けているとのこと。
グランドオープンまでには1か月程度あり、内覧で来店する機会は多く残されているようである。
今後も同店に関する情報提供を募集し、都度コラムの内容もアップデートしていきたい。
追記(2022/12/17)
徐々にではあるが、店舗に関する情報が公開されつつあるので、コラム本文の内容を大幅に加筆修正することとした。
ついにオープン
渋谷の新店舗が12月14日についにオープンを果たした。
(初日は招待制)
渋谷においては、もともと同種の業態があった場所ではなく、新しい物件に出店するという意味では、2011年のDesire以来、およそ10年ぶりの新店となる。
渋谷の歴史ついては以下のコラムを参照いただきたい。
-
-
【2022年の事変】渋谷のアングラカルチャー史
現時点では、Webサイトは公開されていないが、Twitterで料金体系や営業時間などのシステムが発表されたので、とりあえずはその内容をもとに解説していきたい。
渋谷のDIY店
まず、所在地については、具体的な住所は公開されていないため、渋谷に店舗があるということしか分からない。
所在地については、以下の案内から考えると、渋谷の道玄坂と考えるのが妥当である。
住所の概要だけを公表しているサークルバニラやサイレイントムーンなどと同じように、マークシティ周辺に店が所在すると考えてよいだろう。
同じ道玄坂であっても、道玄坂の北側に位置し、円山町にも近い渋谷ロシナンテとは若干雰囲気は異なるものの、人通りの非常に多いエリアであり、駅からも近いことから、恵まれた立地条件であると言える。
-
-
【決定版】渋谷ロシナンテのすべて
Twitterによれば、店をDIYで作っており、これに上記の立地を踏まえると何となくお店のイメージが掴めるのではないだろうか。
朝営業あり、深夜営業なし
グランドオープン後は24時間営業を検討しているとのこと(2023/02/19追記)
10:00~24:00の営業となった模様(2023/03/18追記)
続いて目を引くのが営業時間である。
以下のような2部構成となっている。
- 8:00〜16:00
- 16:00〜24:00
特別なイベントを除けば、朝8時からオープンしている店も、週末を含めて24時でクローズしている店も存在しないことを考えると、新しい挑戦であるといえる。
ところで、コロナ渦を経て、終電の時刻が繰り上げられたりした影響などから消費行動が変化したといわれている。具体的には消費者の活動が早い時間帯にシフトしたのだ。
以前より深夜での集客が見込めなくなってきたのである。
歌舞伎町においても、新宿エンカウントのように平日は24時までにクローズするお店が出てきている。
人入りやスタッフ採用の動向次第では営業時間を拡大する余地もあるが、歌舞伎町で営業しながら、深夜に営業をしないというのは、今までは考えにくかったことである。
-
-
【新宿エンカウント】”D”から“E”に変わる
そう考えると、週末を含めて24時クローズとするミルフォイユの戦略は大胆でありながらも、時代の流れをフォローしたものといえる。
もっとも、夜のクローズが早い分、オープン時間を朝8時にするなど新たな挑戦もみられる。
朝イベントなどで盛り上がっているお店があることを踏まえれば、潜在的な需要は見込めるだろう。
いま朝イベントで集客に成功している店についても、イベント企画当初は成功するかどうかは半信半疑であったはずだ。成功させるための試行錯誤があったという意味では、ミルフォイユの朝営業も同様である。
夜のイメージが強い渋谷で朝営業をアピールできるかどうかは、今後のプロモーション次第や、後述の秋葉原ラブソングのコラムで記したような粘り強い集客にかかっているだろう。
女性有料
料金については以下の体系である。
- 男性: 15,000円
- 女性: 2,000円
男性料金については、同エリアのロシナンテと同水準である一方、女性については、2,000円と珍しく有料になっている。(掲示板書き込みの割引などになって実質的に無料になる可能性はある)
-
-
【決定版】渋谷ロシナンテのすべて
以上のように、深夜営業なし、女性有料など、今までにはなかった戦略をとる新店というイメージである。
インディペンデント
同店のもう一つの特徴は、他店から独立したスタッフによってオープンしたものではないという点だ。
このように他店スタッフや常連などの関係者以外がオープンした店を、「インディペンデント系」と私は呼ぶことにしたい。
インディペンデント系の店としては、目黒99や秋葉原ラブソングが挙げられるだろう。
前者は1年程度で閉店、後者は半年程度で休業している現状を考えると、インディペンデントの道のりは険しい。
この業態を運営するうえでの特別なノウハウの蓄積が乏しいことや、以前のお店での人脈を駆使して、見込み客をオープン当初に動員することができないからだ。
-
-
【秋葉原ラブソング】女性課金時代とハプバー
しかし、このようなインディペンデント系のお店は、いままでのお店にあった慣行やしがらみから解放されているため、今までにはなかった斬新な営業スタイルを採用できる点が強みだ。そのことは先に紹介した営業時間や料金体系をみても明らかである。
来客者のフィードバックをすぐに反映できる体制を構築できるかどうかが、今後の課題になっていくことだろう。
もう一つの魅力はオープン当初から通えば、お客としてお店作りに参加できるという点だ。
すでにシステムが確立した系列店では難しいことである。
もっとも、またオープンしたとはいっても、同店はいまだに準備段階にあると言ってもいいだろう。
現時点ではWebサイトも公開されていないし、当然のことながら来店予告の掲示板も用意されていない。
また、大規模に集客するためのオープンイベントや、新店では恒例となっている入会金ディスカウントなどのプロモーションもいまだ展開されていない。
これらについては、店の運営体制が整い次第、検討されていくのかもしれない。
同店については、詳細が明らかになり次第、今後もコラムでフォローしていきたい。
10年ぶりの新店によって、渋谷がいっそう盛り上がることを期待したい。
【了】
【更新履歴】
2021/12/14(公開)
2021/12/17(加筆修正)