接客対応ランキング
大変興味深いアンケートが実施されていたので、コラムで取り上げさせていただくこととした。
そのアンケートとは接客に関する調査である。
この業態に接客という概念が存在しなかった時代から考えると、接客の良し悪しがアンケートの対象になること自体が、新しい時代を到来を象徴しているかのようである。
アンケートの結果は、ハーネス東京が男女ともに2位の店舗と圧倒的な差を付けて首位となっている。
実はこの事自体に意外感はない。
なぜなら、オープン当初より、次のようなアーキテクチャ思想をお店から伺っていたからである。
それは同業態の既成概念を覆すべく、店内レイアウトをゼロからデザインした内装をハードウェア、こだわり抜いた内装に見合うだけの充分なホスピタリティを提供できるスタッフをソフトウェアとして考え、これらを実装した店舗を運営するというものだった。
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【神は細部に宿る】鴨葱ラーメンとハーネス東京
内装はともかくとして、接客を重視するというスタンスは、私には斬新的に思えた。
接客が重視される業態であるとは考えていなかったからである。集客力があるにもにも関わらず、接客対応で下位ランキングの店舗が存在するのはそのためだ。
時代は移り変わる。
そう考えると、このアンケートはハーネス東京の先見的な目論見が功を奏したことを示しているようだ。
オープン半年程度にも関わらず、行ったことあるお店のランキングで2位となっているからである。
ハードウェアとソフトウェアを一体として考えたアーキテクチャが成功要因であろう。
ところで、私が今回のアンケートで注目したのは、男性の接客に対する満足度である。
女性の接客を優先する傾向にあることから、男性の接客に対する満足度は女性に比べて総じて低い。
そのような中、ハーネス東京の接客に対する男性の支持は高く、驚くべきことに8割程度の満足度を獲得している。
これは何かの誘導や意図をもって、特定の男性や女性にだけ優遇的に対応していないことの証左であるように私には思える。
そのことが店に対する信頼感や安心につながり、来店率の高さにも繋がったのではないだろうか。
ポストハプバー時代の勝者
今回のアンケートは、相葉たつや氏が年末に開催する第4回のハプニングバーランキングの前哨戦となるものだ。
前回のランキングにおいて、オープン間もないにも関わらず健闘したハーネス東京の躍進が注目されるところである。
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【年末開催】相葉たつやプロデュース、第4回ランキングについて
話題は変わるが、私は以前より現在はポストハプバーの時代であることをコラムで次のように記してきた。
2000年にハプニングバーが誕生、2020年にノンハプバーもぐらがオープンし、2022年に渋谷SBが長い歴史に幕を閉じた。
2020年~2022年あたりから、従来のハプニングバーとは異なるポストハプバーの時代が到来したと考えているのである。
もっとも外部環境の変化も目まぐるしい。
Twitterでハプバーアカウントを作ることは珍しくなくなってきたし、店舗もSNSでの集客に力を入れるようになった。
フォロワー数が1万を超える界隈アカウントも増え、彼らの発信力は店舗よりも強い。
最近では界隈アカウントが店舗を箱借りして主催するイベントも増えてきたように思う。
まさにポストハプバー時代といえる現象だ。
そのような時代にあって、スペース配信などSNSでのマーケティングに力を入れながらも、いままで同業態にはなかったホスピタリティというコンセプトを導入し、接客に力を入れることで支持を集めたハーネス東京の戦略は興味深い。
新しい時代には新しい生存戦略が要求される——
昨今の界隈動向を見渡すと、そのような厳しさが伝わってくるのである。【了】
【更新履歴】
2022/10/30公開