【店舗分析】女性有料化の上野新店、ハーネス東京はゲームチェンジャーになるか

2022-04-01

最大の特徴は女性の有料化

上野にハプバー新店舗がオープンしたようなので紹介したい。

最大の特徴は女性の入店が有料(初回は無料、二回目以降は3000円)であるという点に尽きるだろう。

従来より、掲示板に書き込みをさせるために、形式的に1000円の入店料を設定し、掲示板書き込みで1000円割引で無料にすることはあった。
(一部の例外として、食事が充実している新宿の440は女性の書き込み割引でも1000円の入場料)

そう考えると、本格的な女性の有料化は前代未聞のシステムだ。

このような女性の有料化の背景は、いわゆる「飯女酒女」への対策にあるのではないだろうか。
飯女酒女とは、男とは遊ばずにタダでお酒を飲んだり、ご飯を食べる目的で来店する女性の俗称である。

慈善事業ではないので、店としてもこのような飯女酒女の来店が増えても経費がかかるし、男性の上客が離れてしまうので、いかにして飯女酒女を店から追い出すかは課題事項ではあった。(店がどうやって遊ばない単女を追い出すかどうかは別な機会で取り上げたい)

ハーネスはあらかじめ女性を有料化することで飯女酒女対策とし、近隣店舗との差別化を図ったと考えられる。

上野・御徒町エリア既存店との比較

現在、同エリアにはハプバがハニートラップ(ハニトラ)、ラスク、パピヨン、Sの4店舗存在する。それぞれの店の特徴を紹介しつつ、新店と比較していこう。

まず、ハニトラであるが、いわゆるリト系であり、地域ナンバーワン店である。
続いてのラスクもハニトラと同系列。
パピヨンは新宿カラーズの店長が始めた比較的新しい店。
最後のSは浅草シャングリラ(閉店)の関係者が始めたハプバである。

店の雰囲気でいえば、ハニトラ、ラスクはいわゆるリト系なので、大人の雰囲気、パピヨンはカラーズの流れを汲むので、いわゆるワイワイ系と呼ばれる、テキーラのショットなどで盛り上がって楽しむ、Sはシャングリラの後継店なので変態度が強く玄人向けのお店といった感じである。

料金設定については、週末夜料金で、ハニトラ、ラスクが15,000円、パピヨンが13,000円(リツイート、掲示板書き込み割引適用)、Sが4,000円(夜12時までの営業)となっている。

ハーネス東京と既存の既存店を比較すると、Twitterで掲載されている店のインテリアから想像するかぎり、ハニトラやラスクに近いのではないかと思う。

料金は16,000円とハニトラ、ラスクより1,000円高い設定だ。
ハーネスがターゲットにする客層は、雰囲気や価格が近いハニトラ、ラスクと重なるのではないだろうか。

今後の課題と単女有料化の試金石

Twitterを見る限りの反応では、入場料3,000円の単女有料化については厳しい意見が多い。
率直に言って、筆者も懐疑的である。

というのも、男性のターゲットが経済的に余裕のあるリト系であるのは理解できるが、店の作りを豪華にしたところで、それに釣られて女性がお金を払って来るかどうかは甚だ疑問である。

また、この店に頻繁に来れるほどの男性は比較的年齢層も高く、お金を払って来れる女性を求めているとは考えにくい。実態としては、他店より高い分、若くて綺麗な女性を要求し、店もそれに応えているのだ。

女性が求めているのが若いイケメンだとすると、若年層でも来店できるように、女性から入場料を取った分は安価にすべきだろう。
つまり、男性も女性も料金が高いというのはミスマッチでしかないのだ。

キャパ70名という規模であれば、ごく少数向けの秘密クラブといった営業態勢ではなく、それなりに多くの人に来てもらう店作りにせざるを得ないだろう。

そう考えると、高いお金を払いたい男性と、お金を払ってハプバで遊びたい女性の組み合わせは極めて少数なのだ。

加えて、前例のない新しい試みについては成功しないというジレンマがあるのだ。具体的には目黒 99のケースだ。同店は豪華な店内で、VIPルーム使用料に数万円という高額を設定していたが、ターゲットを定められず、早期閉店となった。

一方で別の機会に論じるが、ハプバが一般化し、店舗が乱立した結果、ハプバの本来の趣旨を理解せずに、無料でお店に来ては、ただお酒や食事を楽しんで帰る女性が増えたのも事実だ。(飯女酒女問題)

ハーネス東京の女性の有料化は飯女酒女問題に一石を投じるものには違いない。

女性有料化が定着し、ハプバ業界のゲームチェンジャーになるかどうかを見極めるには、もう少し時間が必要だろう。

筆者も来店する機会があれば、同店についてより詳細に分析して紹介したい。

【了】

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2022/04/01公開

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