【実況解説】第4回 東京ハプバーランキング

2022-12-20

優勝者なしの幕引き

ワールドカップは優勝者不在のまま幕を閉じた。

優勝辞退を優勝公約として掲げた上野パピヨンが、試合終了の2時間前に票を伸ばして逆転したからだ。

願いは叶えられ優勝者は不在となったのである。

もっとも、「決勝以外のお店による決勝戦のやり直し」に、ついては、スケジュールの関係から実現は見送られた。

どうやら、組み合わせによる不利有利を排して平等に勝者を決定することが、この要求の目的であったようだ。

プレゼンターの相葉たつや氏によれば、次回開催は夏を予定しているという。

果たして、「優勝者」は現れるのだろうか?

優勝公約は優勝辞退

パピヨンが公約を発表した。

驚くべきことに、優勝公約は優勝辞退であった。

優勝を辞退し、決勝以外のお店で決勝をやり直すよう要請するというのが公約であるという。

狙いは何だろうか?

ハプバーワールドカップを相対化することを目的としているようでもあるし、決勝以外のお店にも宣伝の機会を与えたいという善意の表れのようである。

はっきり言えるのは、優勝辞退を宣言した以上、パピヨンが優勝することはなくなったということである。

優勝公約の争い(2022/12/27)

優勝公約を巡る争いの勃発する公算が、にわかに高まってきた。

ここにきて、パピヨンが優勝公約の存在を示唆するTwitterをしたからである。

具体的な内容は見当がつかないが、話題を呼ぶことは間違いないだろう。

一方のハーネス東京は、事前アンケートをベースに公約を協議中であるという。

https://twitter.com/HarnesTokyo/status/1605594936530767874

大会4回目にちなんで4日間、週末を入れるため、来年の火曜〜金曜にイベントが開催されるようである。

詳細は本日中にも発表される模様。

ハプバーの頂点を決める争いは、新たなフェーズを迎える。

悲劇の対立構造(2022/12/25)

同一のリネージ1系族とよばれることもあるが、単系出自集団のうち、共通の祖先と各成員の間の系譜関係がはっきりしているような集団をいう。リニージ、リニエッジともいう。リネージは、しばしば神話的な共通の始祖からの出自を認めるが、その始祖との系譜関係をはっきりとはたどれない、より包括的な出自集団であるクランあるいは氏族と用語上区別される。(世界大百科事典)に属しながら、連携や対立がリゾーム2現代思想で、相互に関係のない異質なものが、階層的な上下関係ではなく、横断的な横の関係で結びつくさまを表す概念。幹・枝・葉といった秩序、階層的なものを象徴する樹木(ツリー)に対していう。フランスの哲学者ドゥルーズと精神科医ガタリが共著「千のプラトー」で展開した概念。(デジタル大辞泉)のように絡み合う。時に、『オイディプス王』3古代ギリシアの大悲劇詩人ソフォクレスの悲劇。紀元前430年ごろの上演と伝える。アイスキロス、エウリピデスにも同じ題材の作品があるが、ソフォクレスのものがとくに名高い。(日本百科全書)のような悲劇をもって——

東京ハプバーランキング決勝戦は、そのような複雑な対立構造を内包する。

それはフェイスとハニートラップは同一の系譜にあるし、パピヨンとカラーズは父子ともいえるような関係にあるからだ。

パピヨンと美女と野獣は師弟関係にあるのは下記コラムに記したとおりであるが、

【師弟コンビ復活】界隈の全ては義理と人情で出来ている(SNSの全ては嘘と損得で出来ている)

実はパピヨンはカラーズから派生しており、父子とも言えるような間柄なのである。

決勝戦で繰り広げられるのは、親子対決であると言ってもいいだろう。

しかし、パピヨン店長は義理を重んじるので、お世話になったお店と票を競い合うのは忍びないと感じているのではないだろうか。

【愛妻家】パピヨン阿部店長はハプバーの未来を見据える

それは以下のツイートはそのことを象徴しているように思える。

200票を獲得できれば満足であると発言したのである。
東京ハプバーランキングには前向きではないようだ。

決勝戦におけるパピヨンとカラーズの対決は、子による「父殺し」が行われたソポクレスの『オイディプス王』の悲劇のように、私には感じられるのである。

一方、フェイスとハニートラップの対決はどうだろうか。

こちらも同じルーツを持つ店同士の戦いである。
とくにフェイスは準決勝で始祖ともえるリトリートと接戦を繰り広げ、終盤の1時間で逆転を果たし決勝へと駒を進めた。

こちらはパピヨンとカラーズのような悲劇性はないものの、世代交代や新宿の存在感低下を感じさせる一戦となった。

もっとも対立構造はそれだけではない。

パピヨン、ハーネス東京、ハニートラップの上野勢と六本木のフェイスという地理関係や、
ワイワイ系のパピヨンとしっとり系のハーネス東京、ハニートラップ、フェイスという区分による二項対立も複雑に絡み合っているのだ。

そのような複雑性の中から、いまから48時間後に勝者が決まるのである。

大接戦ふただび(2022/12/25)

準決勝終了まで、あと10時間。

Aブロックで新しいドラマが生まれようとしている。

リトリートvsフェイス
23%vs24%

ご存じのとおり、フェイスはリトリートと同一の系譜に位置しており、しっとり系の新旧が争いが注目されていた。
当初はリトリートが優位であったが、フェイスがついに形勢を逆転したのである。

予選Hブロックで、440とハーネス東京が死闘を演じたように、準決勝Aブロックのリトリートとフェイスも、20時の結果発表まで目を離せない展開となることは必至だ。

72時間の死闘を終えて

準決勝の残り52時間は、刺激がないままに、緩慢とした時がただ流れてゆく。

無理もないことだろう。
およその勝敗の目処は付いてるし、72時間にも及ぶ死闘の後には、何もかもが、もはや価値のない戦いのように思えてしまうからだ。

予選Hブロック、死のグループは、そのような歴史的な戦いであったのである。

さて、投票数300を超えた時点では、決勝はパピヨン、リトリート、ハーネス東京、ハニートラップで争われる公算が高い。

上野vs新宿という対立構造は、新世代vs旧世代と言い換えることもできるだろう。

コロナによってわれわれの思考形式やライフスタイルは確実に変化した。

それをニューノーマルという。

コロナ禍以降にオープンしたパピヨンとハーネス東京は、無意識のうちにポストコロナに寄り添った店作りになっているように思う。

新しい時代に対応しようという意志の結果として、SNSマーケティングに力を入れるという施策に繋がったのである。

明確かつ意識的にポストコロナを踏まえて、店のアーキテクチャを構築・実装した店は、オープンして間もない、渋谷のミルフォイユと新宿のエンカウントになるだろう。

【新宿エンカウント】”D”から“E”に変わる
【渋谷ミルフォイユ】会員制ダイニングバーは食べログに挑戦するのか?

それは屋外での活動時間が減少するとともに、帰宅時間が早くなっているというファクトに基づいたストラテジーである。

渋谷ミルフォイユは週末も含めて、24時クローズ。

新宿エンカウントは平日の営業時間を19時〜23時半と短縮した。そのうえで、深夜営業の週末も含めて、料金を一律1万円としたのである。

ミニマルな店舗構成によって、価格を抑えたのは、本格的な物価高の到来により可処分所得の減少を見越しての戦略であろう。

新宿エンカウントの選択は、「慧眼」という言葉を持って評価する他ない。

残念なことに、渋谷ミルフォイユと新宿エンカウントは、予選で既に姿を消している。それはオープン一ヶ月も間もないので当然の結果である。

ニューノーマルのアングラ店の活躍は次回までの辛抱である。

準決勝の結果発表までの残り52時間は、既に次回大会への期待が膨らむ間(あわい)でもある。

上野頂上決戦へ

上野頂上決戦が実現する公算が高まってきた。

準決勝Aブロックではパピヨンが優位であり、

準決勝Bブロックでは、ハーネス東京とハニートラップが決勝に進出する可能性が高いからである。

パピヨン、ハーネス東京、ハニートラップの上野3店舗が決勝戦でぶつかり合うのである。

Aブロックも2位争いも興味深い。
リトリートvsフェイスのしっとり系対決になっているからだ。

そう考えると、上野勢vsしっとり系の対立構図も浮かび上がってくると言えるだろう。

ともあれ、今日(こんにち)の上野は最盛期にあるように思える。決勝進出の4店舗のうち3店舗が上野に集結しているからである。

【秘史解禁】上野のアングラ全史

今や上野は、界隈のトレンド中心地となっているのだ。

奇蹟

一際眩い光が上野のアンダーグラウンドを照らし出す。
栄冠の星はハーネス東京のはるか天空で煌いている。

第4回 東京ハプバーランキング 予選Hブロック、死のグループ(Group of Death)ーー72時間にも及ぶ長い戦いの末、勝利の女神はハーネス東京に微笑んだ。

46%vs41%

ハーネス東京が準決勝への進出を決めたのである。

勝敗に価値などないーー
そう思わせる価値のある激戦だった。

始まって8ヶ月の新店が、2017年オープン、3連続準優勝の強豪を下す。

番狂わせとしか言いようない奇蹟にわれわれは立ち合っている。

プレゼンターの相葉たつや氏は、こう思っているのではないだろうか。

それが「ハプバーワールドカップ」である、と。

たしかな熱量を帯びながら、ハプニングはつづくーー

半額の4日間(2022/12/22 追記)

死のグループ(Group of Death)が白熱している。
投票は1,000票を超えレコードを更新したという。

優勝公約のアンケートは「入場料4日間半額」が優位である。アンケートの結果を参考に、祝勝会の内容が決められることだろう。

43%vs43%

運命の瞬間を目の当たりにするまで、のこり8時間を切った。

オーナー動く(2022/12/22 追記)

ハーネス東京のオーナーが動いた。

緊急でスペースを配信し、

https://twitter.com/HarnesTokyo/status/1605566342610194432

アンケートで優勝公約の内容を決定するとの方針を発表したのだ。

https://twitter.com/HarnesTokyo/status/1605594936530767874

スペース配信後の状況は

44%vs42%

となり、ハーネス東京が若干ではあるが優位に立っているようだ。

しかし均衡が破られたと言い切れるほどの得票差はない。

ところで、ハーネス東京のオーナーは地方からの帰路、ふと冬の夜空を見上げると、際立って明るい星が輝いていたという。

吉兆なのか、凶兆なのか。

14時間後には、その答えが出る。

奇妙な非対称性(2022/12/21 追記)

43%vs43%
のこり24時間

Hブロックの戦況に変化はない。

しかしハーネス東京は、ここへきて優勝公約の発表を示唆するなど、事態の打開に向けた一手を打った。

https://twitter.com/HarnesTokyo/status/1605531907294314496

一方の新宿440は沈黙を守る。

Webでプロモーションしない同店らしいと言えばそれまでであるが、東京ハプバーランキングの予選を通じて、両者の間に、奇妙な非対称性が浮き上がりつつあるようにも思える。

しかし両者はSNSに対する距離感が全く異なるにも関わらず、皮肉にもユーザーの投票行動は相似しているのである。

そのことが両者の違いをいっそう際立たせると同時に、不思議な均衡を成立させる要因になっているようにも思える。

この安定が永遠に続くかのような感覚に陥っているのは私だけではないはずだ。

Cブロックの衝撃(2022/12/21 追記)

Cブロックに衝撃が走った。

上野パピヨンが「Twitterのフォロワー外し」を発表したのである。プライバシー保護やトラブル防止が理由であるという。

このタイミングでの発表は、Twitterでの得票活動に不利に働く可能性がある。
しかし、予選での200票もの応援で満足していると、パピヨン阿部店長は語る。

この発言をどう解釈するかは、受け取り手に委ねられるだろう。

しかし「脱SNS宣言」であると私は思う。

Twitterでのフォロワーを禁止する運用については、錦糸町のオーセンティックなアングラ店、ロタティオンがある。
同店にちなみ、Twitterをイベントなどの情報配信に限定する運用を「ロタティオン方式」と呼びたい。

上野パピヨンはロタティオン方式を採用するのだろうか。

ともあれ、阿部店長は「ハプバーの未来を見据える」というコラムのタイトルを地で行くように思える。

【愛妻家】パピヨン阿部店長はハプバーの未来を見据える

話をH グループに戻そう。

投票結果こそ近似しているが、両者の対称性を忘れてはならない。

440はWebでのプロモーションを行わない一方、ハーネス東京はスペース配信をするなど、SNSマーケティングに積極的だからである。

つまり、お店のスタンスは異なるものの、SNSとの親和性や距離感という意味では、対極的にみられる両者の顧客には通底するものがあると考えられるのだ。

対の関係にあるような両店が票を分け合う原因もそこにあるのではないだろうか。

前述した上野パピヨンは、そのような争いからはいち早く手を引いたと、私は推測している。

43%vs43%
のこり35時間

膠着のなか、死闘は続く。

ドイツvsスペインの激戦(2022/12/20 追記)

予選開始から24時間が経過し、各ブロックとも、およそ勝敗の行方が見えてきたようだ。
ただしHブロックを除いてはーー

Hブロックについて解説する前に、まずはA〜Gブロックの戦況を眺めてみよう。

各ブロックで優位な店舗を列挙していきたい。

  • Aブロック リトリート
  • Bブロック カラーズ
  • Cブロック パピヨン
  • Dブロック フェイス
  • Eブロック アグリーアブル
  • Fブロック ウベア
  • Gブロック ハニートラップ

正直なところ、下馬評通りの結果に収まってと言えるだろう。抽選の結果で強豪店が分散したのである。

しかし、Hブロックは事情が大きく異なる。

抽選会でくじを引かれずに残った4店舗のうち、2店舗は優勝を十分に狙える強豪だからだ。

440は過去3大会の準優勝の実力、実店舗での集客力もある。
ハーネス東京は、前回でオープン間もないにも関わらず、Webサイトで内装を公開するなど、その期待値の高さからブリスアウトと接戦を演じたことは記憶に新しい。

その両者が予選で正面からぶつかり合っているのである。
事実上の決勝戦であると見る向きも多い。

そして人々はこの戦いをこう形容する。

FIFAワールドカップ、予選Eブロックのスペイン・ドイツ戦のようである、と。

それでは、最後に戦況をお伝えしよう。

43% vs 43%

この戦いがあと48時間続く。

それがハプバーワールドカップ、死のグループである。

ハプバーワールドカップ開催

ワールドカップでアルゼンチンが激戦の末にフランスを制し勝利の栄冠に輝いた。
アルゼンチンの首都が熱狂の渦に飲まれる様子や感極まったメッシの姿を報道で目の当たりにした人も多いことだろう。

FIFAワールドカップは終わった。
そして、われわれは4年後を待つ。
再び起こる奇跡が起こることを祈りながら——

しかし、界隈ではもう一つのワールドカップが始まったところだ。
異常な熱気を帯びながら——

12月19日21時、錦糸町のノンハプバーもぐらにて、プレゼンターの相葉たつや氏が「第4回 東京ハプバーランキング」の予選抽選会を行った。

抽選会は30分で終わり、70時間にも及ぶ予選大会が直ちに始まったのである。
「ハプニングバーワールドカップ」の名の下に32店舗が集い、長い戦いの幕が切って落とされたのだ。

予選大会の32店舗はA〜Hまでの8ブロックに分かれる。
1ブロックを4店舗が競い、得票率の高かった1店舗が準決勝に進出する。

執筆時点では予選大会が行われている最中であるので、まずは予選各ブロックについて実況解説を行いたい。

予選Aブロック

まずはAブロックの各店舗について解説を行いたい。

ハッピーは新宿に2002年にオープンした老舗である。
古くからのお店は既に集客が安定しているので、あえてWebでプロモーションをしないため、初めて同店の名前を目にする人もいるはずだろう。これを機会に興味を持っていただければ幸いである。

リトリートは新宿に2009年オープンで、いわゆる「しっとり系」と呼ばれるお店のルーツに当たるお店だ。
界隈に大きな流れを作ったことから非常に影響力を持っている。

ブリスアウトは2011年に新宿でオープン。
特徴的な構造の店舗として定評があったが、つい最近移転したことでも話題となっている。
移転については下記コラムでも取り上げさせていただいた。

【アングラ建築論】ブリスアウトの移転について

カネロは五反田に2018年オープン。しっとり系の流れをくむ店舗である。
オープンしてから4年が経ち、そろそろ集客が安定してきた時期だろう。
品川区、目黒区、大田区あたりにアクセスのよいお客を中心に、一定の支持を受けているという印象である。

予選Bブロック

続いて、Bブロックの各店舗について解説を行う。

スピアーは2012年オープン。Aブロックのカネロと同じ五反田に店を構える。
そしてカネロと同じくしっとり系のお店である。
オープン10年を迎えるので、近隣のカネロより安定感が強い印象である。

カンプは2019年に錦糸町でオープン。
今年に入り、同エリアのアフロディーテとノーダウトがクローズしたので、同店は集客を強化するチャンスにある。
いわゆるしっとり系と呼ばれる店舗の一つでもある。

カラーズは2013年に新宿でオープン。
系列店に今年オープンのオフホワイトを持つ。
スタッフ経由での連絡先交換を許容したり、週末は24時営業を行ったりするなど、話題に事欠かない新宿を代表するお店の一つだ。

ミルフォイユは12月15日に渋谷でオープン。
まだ1週間しか経っていないなかでのエントリーとなった。
同店はコラムでも特集し、現時点で人気記事のトップとなっていることから注目度は非常に高い。
期待感により、どれだけ票を伸ばせるかに注目したい。

【渋谷ミルフォイユ】会員制ダイニングバーは食べログに挑戦するのか?

予選Cブロック

Cブロックの各店舗について解説である。

GRスターは、2006年に新宿でオープン。
ある種の嗜好性が強いことから、根強いファンの多い名店として知られる。

パピヨンは2021年に上野でオープン。
今年4月に行われた前回大会で優勝している。
既に上野の人気店という評価を超えて、しっとり系とは対照的なワイワイ系の代表というポジションを確立しつつあり、元々他店に通っていたお客も取り込んでいるようだ。

【愛妻家】パピヨン阿部店長はハプバーの未来を見据える

コラボは2005年に小伝馬町でオープン、2015年には秋葉原に移転している。
Aブロックのハッピーと同様、Webでも露出を控えているため、同店の名前を初めて知った人も少なくないはずだ。
ハッピーと同様、店が長く続いているというのは実力の証である。
ところで、秋葉原といえば、今年オープンしたラブソングがあるが、同店は一ヶ月ほど前に休業を宣言している。

同店はコラムでも取り上げており、1日も早い再開が待たれるところである。

【秋葉原ラブソング】女性課金時代とハプバー

ラスクは2010年に上野でオープン。
しっとり系と呼ばれる店舗のなかでもベテラン格である。

予選Dブロック

ミルキーウェイは2002年に五反田でオープン
SMなどフェティッシュに特化した店として知られる。
Twitterでもイベントなどの情報を積極的に配信していることから、名前を見たこともある人も多いことだろう。

キンクスは2015年に荻窪にオープン。
TwitterなどWebでの情報発信に積極的ではないのと、荻窪という立地から、「知る人ぞ知る」という立ち位置のお店である。通好みという言葉に合う。

フェイスは2019年に六本木でオープン。
しっとり系のお店の中でも非常に評価が高く、勢いのあるお店である。六本木という場所を反映して、男女ともに容姿が洗練されているとの評判である。

アラベスクは2011年に新宿でオープン。
新宿の有名店の一つである。
ワイワイ系としっとり系の中間というイメージを持っている人が多いのではないだろうか。

予選Eブロック

メモリーは2004年に田町でオープン。
同店は名前を変えながら営業を続けており、最近「Memories TOKYO Reborn」としてリニューアルを果たしたところである。美しい夜景を楽しめるのは同店だけである。

ロシナンテは今年8月、眠れる森の美女の跡地に出来た新しいお店である。
同店のGoogle検索が多いことから、コラムでも取り上げている。世間的な関心の高さと投票がどのように結びつくかに注目したい。

【決定版】渋谷ロシナンテのすべて

ロタティオンは2014年に錦糸町でオープンしているが、前身のTurn Overは2003年なので、非常に息の長いお店である。
老舗と言うに相応しい風格を持つ。アングラのオーセンティックと形容できるお店だ。

同店については、下記コラムでも少し触れているので、ご参照いただければと思う。

【錦糸町】変態バーから大箱SMバーまでの20年史

アグリーアブルは2018年に新宿でオープン。
第1回と第2回で連続優勝していることから、折り紙付きの実力店である。

予選Fブロック

サイレントムーンは、2007年に渋谷でオープン。
いわゆる老舗の小箱として知られている。
同じ渋谷にあった眠れる森の美女(2006年オープン)が閉店したことにより、渋谷の最古参店となっている。

クロスシーズン(実際はCross Season II)は2010年に新宿でオープン。
前身のクロスシーズンは2002年オープンであることから、開店20年以上を誇る老舗である。

ゼウスは2015年に蒲田でオープン。
今年9月に同じ蒲田内に移転しリニューアルしている。
今回のランキングを通じて、実は大田区・品川区にもお店が多いことを知った人もいるのではないだろうか。

ウベアは2022年に大久保でオープン。
Bブロックのカラーズから派生した店として知られる。
台湾カステラで有名な同店がどれだけ票を伸ばすかに注目が集まる。
同店についてはコラムでも紹介させていただいた。

【百人町の“O”】ウベアの半年と台湾カステラ

予選Gブロック

Sは2021年に御徒町にオープン。
前身とされるシャングリラは2011年オープン、さらにその前身のArcadiaは2009年オープンであることを考えると、その歴史は長い。

プュアティー(Purety one GRADE)は店名や場所を変えれながら営業しているが、大本を辿ると1999年にカップルとして新宿でオープンしたPuretyである。
もっとも古くからあるお店のひとつに数えられる。

ハニートラップは、2015年に御徒町でオープン、
同物件で営業していた2011年オープンのダークナイトから考えると、上野・御徒町エリアではラスク(2010年オープン)の次に古い店となる。

九二五九は2010年に新宿でオープン。
美女と野獣のマスターが店長を務めていたことでも知られる。

【もう一つのレクイエム】九二五九と10辛のアンダーグラウンド

予選Hブロック

いよいよ最後のHブロックである。
今大会最大の激戦ブロックとなっている。

投票数が最も多く、ハーネス東京と440が接戦を繰り広げているからである。

まずハーネス東京は2022年4月に上野でオープン。
優勝すればオープン8ヵ月での最速となる。(パピヨンはオープン1年で優勝)

同店については、Webでの評判の高さから、ロシナンテと同じように初心者用のコラムを作成したのでご覧いただければと思う。

【決定版】ハーネス東京のすべて

また、豪華なグルメイベントにも定評であることから、こちらもコラムとしてまとめている。

【ハーネス東京】革命(あるいはカーニバル)としてのグルメイベント

440は2016年に新宿でオープン。
第1回~第3回までの準優勝店であり、実際に店舗の集客力も強い。同店についてもコラムにまとめたので、お目通しいただければと思う。

【歌舞伎町の良心】サラダバー440を完全解説

この440とハーネス東京の予選での戦いが、実施的に決勝戦ではないか?
という声もあるようである。

オフホワイトは2022年に新宿でオープンしたカラーズの系列店である。
最近は店舗リニュアルのため店休とし、週末にはインフルエンサーなどとのコラボイベントを実施するなどしている。

【リニューアル】新宿オフホワイトのリブート宣言

エンカウントは12月1日に新宿でオープン。渋谷のミルフォイユに続く新しいお店である。
興味深いのは営業時間が8時~24時で2部制を取っているということだ。

【新宿エンカウント】”D”から“E”に変わる

予選大会について

A~Hまでの予選大会を解説させていただいたが、なかでも注目が集まるのはHブロックだろう。
FIFAワールドカップの予選ブロックで、スペインとドイツが戦うような事態が起きているのだ。

現在においてもなお、非常に厳しい激戦を繰り広げている。
今後も状況に変化があり次第、本コラムでお伝えしていきたい。

【了】

【更新履歴】
2022/12/20公開

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    系族とよばれることもあるが、単系出自集団のうち、共通の祖先と各成員の間の系譜関係がはっきりしているような集団をいう。リニージ、リニエッジともいう。リネージは、しばしば神話的な共通の始祖からの出自を認めるが、その始祖との系譜関係をはっきりとはたどれない、より包括的な出自集団であるクランあるいは氏族と用語上区別される。(世界大百科事典)
  • 2
    現代思想で、相互に関係のない異質なものが、階層的な上下関係ではなく、横断的な横の関係で結びつくさまを表す概念。幹・枝・葉といった秩序、階層的なものを象徴する樹木(ツリー)に対していう。フランスの哲学者ドゥルーズと精神科医ガタリが共著「千のプラトー」で展開した概念。(デジタル大辞泉)
  • 3
    古代ギリシアの大悲劇詩人ソフォクレスの悲劇。紀元前430年ごろの上演と伝える。アイスキロス、エウリピデスにも同じ題材の作品があるが、ソフォクレスのものがとくに名高い。(日本百科全書)

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