道玄坂と歌舞伎町の時間

時を刻む音が聞こえてきた、道玄坂から――
止まっていた時計がまた動き始めたようだ。
8月23日18時55分、ロシナンテはオープン初のイベント開催を発表。
続けて、同日20時にイベント詳細をアナウンスした。
5月8日のあの日のイベントをリバイバルするという。
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これにはおでんくんもすかさずに反応した。
おでんくんはサバイバーとして、ロシナンテオープン初日にも来店を果たしていることから、当時もおでんくんTシャツを着て参戦する可能性が十分に考えられる。


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【新しい冒険】渋谷SB、ロシナンテとして復活
テント張ってオープンまで並びますわ
— おでんくん🍢@松屋 (@Odenkun_lu4e) June 9, 2022
時が動き出したのは道玄坂だけではない。
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【新しい冒険】渋谷SB、ロシナンテとして復活
同日21時から新宿パラスロゼでは師弟コンビが奇跡的に復活し、多くの関係者が祝いに駆け付けた。
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歌舞伎町でも、時が再び刻み始めたのである。
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おでんくんの時間
おでんくんの時間はどうだったのであろうか。
敗因は明らかであるように思える。
界隈への恩義ではなく、下半身のおでんを優先させたからではないだろうか。


おでんくん
— おでんくん🍢@松屋 (@Odenkun_lu4e) July 12, 2022
ハプバーデビュー当時名前は本名下の名前。
荻窪KINKSで6年前ハプバーデビュー(家から近かったから)
次に新宿に行こうと志す。
リトリートデビューを果たす→見事な地蔵となる。
渋谷SB進出。地蔵&単女さん勝手に触ったり肩を組んで、常連からガン無視される。
SBにて優しい単女さんからアドバイスを受けるもガン無視する。
— おでんくん🍢@松屋 (@Odenkun_lu4e) July 12, 2022
カラーズデビュー
初めて行った時に地蔵なのに優しくしてもらった。がしかし、常連の勢いについていけない。
九二五九デビュー
2018年夏頃「おでんくん」に改名。
店員さんに色々教わり今のおでんくんがいる。
一時的な欲求や損得から離れ、義理の堅さこそが実力であるということを、改めてわれわれは教訓にしなければならない。
失われた時を求めて
冒頭で引用したのは、マルセル・プルースト1フランスの小説家。20世紀フランス文学を代表する作家の1人で、19世紀のバルザックに比すべき存在。彼を無視して20世紀の小説は語れないといわれるくらい後代への影響が大きく、カフカやジョイスらとともに現代文学の偉大な先駆者となった。
(日本大百科全書)の『失われた時を求めて』2フランスの作家プルーストの、自伝的要素を盛りこんだ作品で、名前も明記されていない語り手の物語る一人称小説。1913-27年刊。全体は7編より成る膨大なものである。
(日本大百科全書)の一節である。
かつてのお店が楽園であったと言いたいわけではない。
私が思うのは次のようなことだ。
作者プルーストによれば、人々の記憶は忘却によって時間の流れから切断され、ありのままの形で心の中に留まり続けるという。
しかし、何かの感覚をきっかけに、それは純粋な形で呼び覚まされるとというのだ。当時の空気のままに。
作品でいえば、作者自身の投影である主人公が、マドレーヌを紅茶に浸して口に入れたときや、不揃いな敷石に躓いたときに、そのような過去の記憶は鮮やかに、そして美しく甦るのである。
プルーストはそれを「無意志的記憶」と呼ぶ。
そしてそのような刹那にこそ真実の生があり、それを追い求めることがプルーストの小説を書く動機でもあるのだ。
ここで文学から現実の世界に話を戻そう。
かつてわれわれは、祝祭の光のなかで眩暈を起こした――
しかし美しく留めたいと思うあまりに、いつしかその記憶は忘却の彼方にあった――
新宿パラスロゼでの出来事や風景は、プルーストのいう「無意志的記憶」そのものではないだろうか。
あの空間によって過去の記憶が生々しく甦り、人々はそれぞれの失われた時を取り戻したからだ。
ところで私は再現の不可能性を肯定的に捉えていた。
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【はじまりの記憶】ハプニングの起源について
しかしそれは改めなければならないように今は思える。
ロシナンテが10月1日に放つイベントで、失われた時間を再現するからだ。
仕掛け人のBOOKER氏の言葉を引用して、コラムの結びとしたい。
そして時は動き出す――
【了】
【更新履歴】
2022/09/24公開